食事と栄養

私たちの細胞にあるミトコンドリアが酸素を使ってエネルギーを生み出し、それでさまざまな活動ができています。 具体的に言えば、1日500リットル以上の酸素を取り込み、そのうち2%が活性酸素になります。つまり生きている限り活性酸素は発生し続けるのです。
そして、この活性酸素こそがさまざまな老化現象を起こす犯人といわれています。

そうして体の中の機能がさび付くと正常な働きが出来なくなり、糖尿病、高脂血症、肝臓の機能の低下などなどの生活習慣病といわれる問題が起きてきます。

体の中を錆付かせないようにするのが「抗酸化作用」(酸化を抑える作用)と言えます。 
つまり、活性酸素を取り除き、生活習慣病の予防や老化を抑えるのです。
そのために手っ取り早くできるのが毎日欠かせない食事だと私は思いました。
食べ物を通して抗酸化が強化できるのではないかと!
※(カテゴリ腸活には食材をクリックするとレシピへ移動する項目があります)

具体的な話になりますが、抗酸化の強力な味方となってくれるのが「ビタミン」(※ビタミンエース(A・C・E)は特に期待できます)
「ミネラル」「フィトケミカル」(※ファイトケミカルとも言い、ぶどうのポリフェノール、お茶のカテキン、ブルーベーリーのアントシアニンなど)などです。

 また、不可欠な栄養素・・・
「三大栄養素」と言えば・・・糖質・タンパク質・脂質
 注)三大栄養素に「ビタミン」「ミネラル」「食物繊維」を加えたものが6大栄養素といい、これに抗酸化力、免疫力アップに役立つことが分かった「フィトケミカル」を加え7大栄養素といいます。

三大栄養素のうち糖質だけが血糖値を直接上昇させます。つまり糖質であるごはんをお茶碗1杯(150g)約250キロカロリーより、タンパク質であるステーキ(200g)800キロカロリーを食べたほうがいいということです。

なぜ糖質を過剰に摂取するといけないかと言うと、たくさんんの糖質をとると、基礎分泌の10倍~30倍インスリンが追加分泌されます。

実はインスリンは脳の「海馬」からも分泌され、記憶物質として有効であることがわかっています。

えっ!それならたくさん糖質をとったほうがいいのじゃ?!と思うかもしれませんが、糖を多く取ると*インスリン抵抗性を招き、結果的に海馬で記憶させるインスリンの働きをさまたげるのです。
さらに悪い事にインスリンの追加分泌は*アミロイドβがたまる一因となり、認知症のリスクが高まるというわけです。

*インスリン抵抗性とは・・・インスリンの効き目が弱くなっている状態のこと
*アミロイドβとは・・・脳が活動するときに出る老廃物のようなものいわゆる脳のゴミ

以上のことから毎日の食事を少しだけ意識することで、認知症だけでなく生活習慣病(高血圧、脂質異常症、糖尿病、、慢性腎臓病、肥満症/メタボリックシンドローム、脂肪肝、肝炎、肺気腫や慢性気管支炎、肺がん、大腸がん、歯周病、など)のリスクを少しでも軽減できるのではないかと思います。

いうまでもなく運動もとても重要です。脂肪になる前に運動で血糖を消費することも必要です。
では有効な歩き方とは・・・・
早歩きとゆっくり歩きを交互に3分ずつ繰り返す(1セットで6分)というシンプルなウオーキング法。1日5セット(30分)を週に4日以上続ければ筋肉量も増えたという研究結果もあるようです。
つまりは有酸素運動がポイントなんですね!

ところで有酸素運動ってなに?
有酸素運動とは、軽~中程度の負荷を継続的にかける運動のことです。酸素を使って筋肉を動かすエネルギーである脂肪を燃焼させることから有酸素運動といいます。
脂肪を消費するため、体脂肪の減少や高血圧などに効果が期待できます。

どんな運動が有酸素運動?
体に貯蔵されている体脂肪を燃料とするため、長時間無理なく続けられる強度の運動があげられます。
代表的なスポーツは水泳、ジョギング・ウォーキング、サイクリングなどです。

有酸素運動では主に体脂肪を燃料とするので、血中のLDLコレステロール・中性脂肪の減少が期待できます。  
LDLコレステロールは、増加しすぎると動脈硬化の原因となるコレステロールで、悪玉コレステロールともいわれます。中性脂肪は脂質の一種で、取りすぎると皮下脂肪(お腹まわりの肉)の主成分として蓄積されます。

このことから有酸素運動は、冠動脈疾患、高血圧の改善にも効果があると考えられます。また、運動そのものの効果として心肺機能の向上なども期待できます。
有酸素運動に向いているタイミングは食後約1.5時間経過してからです。食事をしてから、血糖値がピークになるのは1~1.5時間後といわれています。このときに軽い運動をすることで、食後の高い血糖値や中性脂肪値を抑えることが期待できます。

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